【中高一貫】適性検査Ⅰ(作文)のポイント

desafiante
この記事は公立中高一貫校の受検を検討している方に向けた記事です。

勉強法のみを知りたいという方は「よりよい作文を書けるようになるために」まで飛ばしてください

はじめに

自分の住んでいる地域では、中高一貫校が開設されて15年以上になります。

当初は10倍超えだった倍率も、ここ数年は6~7倍程度で比較的落ち着いてきています。

とはいえ、6~7倍って相当な高倍率であることに変わりありませんけど。

個人的な話になるのですが、私の知人には公立中高一貫校に通っている子が2人います。

2人とも、受検のときには塾へは行っていませんでした。

知り合いたちのところは共働きだったんで、勉強の面倒をそれほど見ていたわけではありません。

それでも小6の秋くらいから、全国の適性検査型入試問題の過去問を解いていたら合格できたそうです。

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まあ、みなさんもこの手の「塾行かなくても受かるよ」みたいな話を聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
*「【中高一貫】都立中高一貫校で話を聞いてきた」でも「塾に行っても受からないよ!」って中学の先生が言ってます。

ただ、知り合いのところは二人とも、
「親が記述問題を採点できる学力を持っていた」
ところは共通していますね。

知り合いAのところは夫婦共に国立大卒、
Bのところも母親が国立大卒なんで。

特に上で挙げた過去問集は解説がヒドイので、親が採点・解説・添削できないとなるとやっぱり塾へ行くのが安心です。

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公立中高一貫の適性検査(作文について)

前置きが長くなってしまいました。

基本的には東京都の一貫校を想定して書いていきますが、他府県の適性検査対策としても参考になる部分があると思います。

適性検査Ⅰ
・国語系(説明的文章や随筆)の問題
・読解問題、要約問題も出題
・配点が大きいのは作文

何と言っても作文があるのが大きな特徴ですが、普通の読解問題も出題されますし、作文を書くにしても課題文の理解が不可欠なので、相応の国語力は必要です。

作文については、お子さんが小5になったときにある程度の適性が分かります。

ためしに受検を検討されている方は、子どもに以下の内容で作文を書かせてみてください。

「読書に対するあなたの考えを、自身の体験を入れ600字以内で書きなさい」

内容は二の次です。

とりあえず手が動くかどうかが重要です。

小5になった段階で、これが50分以内に500字程度は書けなければ、合格は難しいと思います。

ここからは、ちょっと厳しい意見を述べます。

そもそも、一貫校って小学校での成績がクラスで1~3番目くらいじゃないと合格の可能性は低いです。
(そりゃあ、上位3番じゃなくても受かる子はいますが、あくまで現実的な合格の可能性としてです)

それは偏差値を見ればわかると思います。(話が長くなるので詳細は省きます)

出来ないことを、子どもに強いるのは酷です。

保護者も、塾の費用や送り迎えの負担は大きいです。(塾に通う場合は)

子どもの努力と親の苦労がムダになっちゃう可能性があります。

もちろん、
「中学受検がダメでも、高校受験でこの経験が活きてくれれば」とか、
「将来的に表現力は必須。合格できなくても、その力が少しでも身につけば」とか考えるのら、受検してもいいとは思いますが。

そのへんの、合格の可能性と親子の負担等を総合的によく考えて、受検するのかしないのか考えてみてください。

| ブンブンどりむ |

まず最低限できなければならないこと

「受検するぞ!」と決めたなら、頑張るしかないのですが、まず最初に作文の超重要ポイントを確認してみましょう。

作文を書く上で、必ず守るべきこと、押さえるべきことです。

「そんなことは百も承知!」と言われそうな基本的な内容ですが、非常に大切な部分なので一応述べておきます。

近年、作文の平均点は高くなってきています。

だから不要な失点をなくすことは、合格への最低条件です。

具体的には、以下の点がクリアできているか見るようにしましょう。

  1. 原稿用紙の正しい使い方
  2. 誤字、脱字
  3. 条件を守っているか
  4. 改行、段落分けは適切か
  5. 正しい文法か(特に主述)
  6. 識別できる字で書けているか
  7. テーマから外れていないか

6.と7.については補足説明をしておきます。

まずは「6.識別できる字で書けているか」について。

男子に多いのが、字が雑で読めないケースです。

特に、本人がリズムよく書けているときほど、字が汚くなる傾向があります。

かといって、それを過剰に注意するときれいに書こう書こうとしてリズムを乱し、流れるような文になりません。

ここが非常に難しいです。

しかも、矯正はかなり困難です。
いくら注意しても直りません。

本気で直そうとしたら、本人が相当ショックを受ける経験、たとえば「入試で落ちた」とかの痛い思いをしないとダメです。(それじゃあ遅い!)

もしくは、身体的に苦痛を与えるしかないのかとすら思います。(ウソです!体罰は絶対ダメです!)

なので、自分が指導するならそこはもう半分あきらめ、子どもがノビノビ書けることを優先します。
*めちゃくちゃ字が雑で汚くても合格したした子を知っているので、過度に気にするより良いところ伸ばす方向でいったほうがいいかなと思います。

| ブンブンどりむ |

続いて「7.テーマから外れていないか」について。

このパターンは大きく2つにわかれます。

1つは、何を書いたらいいかが分からなくてとりあえず書いた場合。

子どもたちは、苦手なテーマでも「白紙はマズイ」となって必死で書きます。

「何でもいいからとにかく書く」という姿勢は評価してあげたいのですが、苦し紛れに書いてしまい往々にしてテーマから外れます。

2つめ、ある程度チカラがついてきて、自分の意見が書けるようになった場合。

「コレは書ける!」となった瞬間、イノシシのごとくわき目もふらずに突っ走るパターン。

そうして、自分が今どこを走っているかも考えず書き続けて、たどり着いた先は「ココはどこ?」な状態。

「テーマから外れていないか」はかなり点数を左右するので注意です。

というより、「テーマから外れた瞬間に不合格が決定」と言ったほうがいいかも知れません。

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よりよい作文を書けるようになるために

最低限できなければならないことを押さえつつ、以下の内容も念頭に置きながら勉強していきましょう。

「自分の意見を、自己の体験を踏まえて論理的に表現出来ている」のがよい作文です。

ある程度練習を積んできた受検生は「正しい原稿用紙の使い方が出来ているか」とか「改行、段落分けが適切か」とかはクリアしているので差が出るのがそれ以外の部分になります。

とにかく内容が大事ですね。受検生の作文を10枚並べて、一番(もしくは二番)印象に残るくらいのものでないとダメです。

個人的には、多面的・多角的に視野の広い内容になっているものは印象がいいですね。

そういう広い視野を持てるような学習をしてみるといいと思います。

具体的には・・・・・・

  • 新聞のコラム要約
  • ひとつのテーマに対して、賛成と反対それぞれの立場で書いてみる
  • ネタ帳の作成

以上の3つをやると内容面で充実してくると思います。

少し詳しい説明を記しておきます。

新聞のコラム要約

まず、新聞のコラム要約についてです。

コラムは誰が読んでも理解出来るように、分かりやすく書かれています。

コラムをたくさん読むことで、分かりやすい文章が書けるようになるといった効果もあります。

でも、大事なのは見聞を広めるということです。

今、社会で何が起きているのか。何が問題なのか。

そういうことを知るきっかけになります。

子どもはどうしても、自分を中心に物事を考え、理解します。

当然、試験では自己の体験を交えて書く場合が多いです。

でも、本当にごく個人的な内容に終始していては、採点者に理解、共感、評価してもらうのは難しくなります。

入試では1枚の答案を複数の国語科の先生で採点します。
(参考記事:【中高一貫】都立中高一貫校で話を聞いてきた

その上で、各先生の評価を総合的にまとめ、採点チーム全員で相談した上で、入試得点を決めます。

ということは、より多くの先生から評価を受けた作文が高評価されるわけです。

そういう意味で、ごく個人的な作文ではなく多くの人に共感してもらえる作文にするには、どうしても一般化、抽象化、普遍化が必要ということです。

コラムを読み要約することは、社会の出来事に関心を持ち、「大人なものの見方」を身につける助けとなるはずです。

| Z会-中高一貫適性検査 |

賛成と反対、それぞれの立場で書く

ひとつの題に対して内容の異なる(正反対の)作文を2つ書くようにしてみましょう。

大変だと思いますが時間のあるうちにぜひやっておきましょう。

内容面が深まってくると思います。

作文の型として、「確かに・・・・・・。しかし~~。」があります。

この型で書くと文章の説得力が増します。

でも、予想される反対意見が分からないとこの型で書けないないんですよねえ。

そのため、普段から賛成派・反対派それぞれの立場で考える習慣を身につける必要があります。

個人的には小5のうちから、立場の異なる2つの意見を書く練習をしておくべきだと思います。

作文って、やってもやっても中々レベルアップしないものなんですよね。

それは、子どもたちの思考のクセみたいものがすぐには変わらないからです。

だから、早くから「物事には二面性がある」ということを理解させておきましょう。

賛否、表裏、陰陽、上下――このあたりを意識させるといいと思います。

| 引用:ブンブンどりむ |

ネタ帳を作成する

大事なのは自分の考えを持つこととそれを覚えておくことです。

ちょっと個人的な話になるのですが、現在ボランティアで3名の小6の作文をみています。

うち、2名が先日模試を受けてきて、その結果を報告してくれました。

2名とも、首都圏模試→偏差値64~69、e○a→偏差値56~62の範囲に入っています。
↑”作文は”です。理系は家庭に丸投げなので偏差値は忘れた。
(未受験の1名は「たぶん直前まで模試は受けない」そうなので、受けたら結果を報告します。)

別に難しいことはやっていません。

週に1回、100分見ているだけです。
宿題は隔週です。毎回出しているわけではありません。

いわゆる、中高一貫校ができたてのころ大量にいた「なんちゃって受検組」です。

家庭も「落ちたら近所の中学に行きまーす」って気楽な感じです。

まあ、それでも「ガチンコ受検組」の平均よりは良さそうなのでマズマズじゃないかと思っています。

で、彼らには少し暗記をしてもらいました。
それが以下のものです。

・なぜ努力は必要なのか
・勉強する意味
・学びとは何か
・読書で得られるもの
・スポーツで得られるもの
・社会で必要な人とは
・平和な世界にするために

などです。

 

彼らはネタ帳を持っています。

そのノートに200字程度で、上にあげたテーマについて自分の意見を書いて、暗記してもらっています。

なので、

「なぜ勉強と部活の両立が大事なのか、あなたの考えを書きなさい」

みたいな、中高生でもきちんと説明できるかビミョーなものでも、そこそこ書けちゃいます。

「勉強とは理論を学ぶことです」

「それに対して部活動は実際の活動、つまり実践です」

「様々な目標の達成や問題解決には、理論と実践をバランスよく両立させることが重要です」

「そういうものを学ぶために、勉強と部活の両立が大事なんだと思います」

くらいのことは、書けます(言葉や表現はもっとつたないですが)。

これは「勉強」や「スポーツ」について考えて書いたネタを、それぞれ引っ張ってきてまとめたものです。

そうやって、少しずつ色んなことに対しての知識を入れていくことも必要だと思います。

作文の面倒を見ていている自分が言うのもアレなんですが、
自分にも読めない文章、理解できない文章というものがあります。

たとえば、医学書やコンピュータ関連の書籍です。

どんなに国語力がある人でも、それについての最低限の知識が抜けていれば、文章内容の理解はできません。

それと同じように、モノを読むとき書くときにも最低限の知識は必要となります。

だから自分は、「課題文を読んで、作文を書いたらそれで終わり」みたいな指導はやっていません。

文章を読んで、他者の考えを理解したのであれば、今度はそれを自分の知識として吸収する。

吸収した考えは必ずアウトプットする。

さらにその内容を忘れないようにする。

そういう学習がきっと作文にいきるんじゃないかなあと思います。

ちなみにこのネタ帳作り、作文だけではなくて”国語の文章読解問題”での成績アップも期待出来る学習だと思います。

ここ最近の傾向

近年の作文は「本文のココを踏まえた上で書いてほしい」という傾向が強くなってきています。

これは過去問をいくつか見てみれば、すぐに分かってもらえると思います。

作問者の、「読んでほしい箇所」「踏まえてほしい文」に気付けるか。

これが、かなり重要になってきています。

そういう意味では、ある程度の国語力(読み取る力)が求められることにも注意しておきましょう。

まとめ

まとめると以下の点が特に重要です。

・条件は厳守。
・テーマから外れてはならない。
・多角的、多面的にとらえる。
・課題文には押さえるべき箇所がある。

ここまで長々と、ごく個人的な適性検査型作文の勉強法を述べてきました。

最後に塾に通われている方(及び塾を検討中の方)へのアドバイスです。

お子さんの書いた作文は必ず目を通すようにしてください。

それは上述のとおり、作文は複数の採点官が相談した上で得点を出しているからです。

塾の担当の先生にマルがもらえても、他の先生にマルがもらえるかはわかりません。
(当然、その逆もある)

かならず、複数の大人がチェックするようにしてみましょう。

| 引用:Z会 |

塾にいる担当以外の先生や、小学校の担任や校長先生に見てもらうのもアリかと思います。

そうすると当然、各先生で評価は割れます。

そのときにお父さんお母さんがきちんと判断してあげないと子どもが不安になり、迷います。

そのへんのケアも大事になってくるかもしれませんね。

以上で、作文のポイントは終了です。

最後まで読んでいただき有難うございました。

これを読まれている方の参考に少しでもなってくれれば幸いです。

みなさんのお子さんが、入試でよい結果が出ることを願っております。

【参考記事】

基礎から始める適性検査作文対策

自宅でできる都立中高一貫校作文対策

ブンブンどりむ
4.5

  • 作文特化型通信教育
  • 「声に出して読みたい日本語」の齋藤孝先生監修
  • タブレット学習では養えない書く力を身につけます
  • 適性検査型入試が広まる中で記述力はさらに重要に
  • 国文法や語彙力もしっかりと身につきます
年齢/学年

小学1年生~6年生

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