当たり前すぎてここで書くのも何なのですが、国語は全ての教科の土台となるものです。
人間は言葉で物事を認識し、理解、思考します。
言葉が豊かであれば、理解も深いものになりますし、思考も豊かになります。
国語の重要性については、低学年のうちは顕在化しにくいかもしれません。
ただ、中学生くらいになると国語力の有無とその重要性はかなりハッキリ現れてきます。
勉強が苦手な子(国語以外の教科)に多く見られる傾向として以下の点があります。
- 中学生の20~30%が問題文の主語・述語・修飾語の関係が分かっていない
- 中学生の60%前後が問題文を正確に読み取れていない
簡単に言えば、数学とか英語とか理科とか社会とかの問題を解こうとしても、
問題の意味がわからない
何を聞かれているかがつかめない
何を答えるべきかがわからない
そういう状態になっているということです。
近年の入試の傾向として、問題文の増加(長文化)が挙げられます。
短時間で速く正確に問題を読み取り、情報の整理と分析をするチカラがより重要となっています。
基本的な国語力の有無は解答力や得点力に大きく影響します。
今回は、そのような大事な国語力をつけるために家で何を勉強すべきかというお話です。
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やるべき勉強は2つ
最初に結論を述べます。
小学校低学年のお子さんが家でやるべき勉強は2つです。
【家でやるべき国語の勉強】
- 漢字(語彙)
- 音読
何のひねりもない、つまらない結論です。
「そんなこと言われなくても分かってますよ!」という声も聞こえてきそうです。
ただ、やっぱり漢字と音読はとても大切なものです。
以下に詳しく私の考えを述べさせていただきます。
漢字
まずは漢字についてです。
これは単純に「漢字テストでいい点を取って自信を持たせる」というのもあるのですが、学年が上がるにつれて覚えるべき漢字数が増えたときに困らないようにという意味もあります。
漢字は、象形文字・指事文字・形声文字・会意文字の4種類があるのですが、多いのは形声文字と会意文字です。
ここでは細かい説明は省きますが、ざっくり言うと形声文字と会意文字は2つ以上の漢字の組み合わせで出来ています。(会意文字は違うぞ!というツッコミがあるだろうことは承知しています)
木+黄=横
田+力=男
女+子=好
何が言いたいかっていうと、
「都度きっちり漢字を覚えていけば、あとは組み合わせるだけなんで覚えるのは非常にラクですよ」
ということです。
逆に言うと、基本漢字に抜けがあると覚えるのが大変になってしまいます。
なので低学年のころから漢字の学習はしっかりやっておきましょう。
あとはちょっと先(高学年になってから)の話になりますが、語彙力を増やす意味で漢字は大事です。
語彙とはすなわち単語です。
英文を読むときは英単語を、古文を読むときは古文単語の意味が分からないと、内容を理解できませんよね?
それと同じで国語も語彙力は非常に大切なんです。
で、語彙力を増やすという意味で是非漢字を頑張ってほしいと思います。
たとえば、「実」という漢字で考えてみます。
現実、充実、内実、写実、実在、実際、実利、実行、実質、実験…挙げたらキリがありません。
大事なのは「実」という漢字とその意味を覚えると一気に語彙が増えるよということです。
どうしても熟語になると難しく感じると思いますが、積極的に熟語も覚えてどんどん語彙力をアップさせると将来いいことがあります。
恐らく学校の漢字ドリルとかだとちょっと物足りない感じもするので、漢字検定の勉強をするのがオススメです。
対義語・類義語なども覚えられるし、目標があったほうが勉強を頑張れると思うんで。
合格すれば、子どもの自信にもなります。
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音読
続いて音読についてです。
何かを学ぶというときにはそれぞれ適齢期といものがあり、言語の習得に関してはその適齢期は3~5歳くらいと言われることが多いかと思います。
別に言語じゃなくてもいいんですが、
「3歳で脳の80%は完成」
とか
「6歳で脳はほぼ完成する」
などと言われるように、年齢・学年が低ければ低いほどやっぱり学習効果が高いというのは、皮膚感覚として個人的に同意できる部分があります。
たとえば、「祇園精舎の鐘の声,諸行無常の響きあり…」と平家物語の音読練習をしていても、小学生がスラスラ読めるようになるまでにかかる時間と、中学生のそれとではそんなに大差はなかったりします。
年齢・学年が低いほうが吸収力があるんじゃないかと私は思ってます。
そういう伸びる時期に音読をたくさんして文字の処理速度と正確性を高めておくことは、長い目で考えるととても意味あるものになってきます。
また、低学年であれば比較的時間に余裕があり、音読を行う時間も作りやすいかと思います。
学年が上がるにつれ、学校の時間割は増え、習い事が増えます。
中学生になれば毎日のように部活もあり忙しくなります。
そういうなると中々音読に時間を割くことが難しくなってきます。
そう考えると音読にたくさん時間をかけられるのは、低学年のうちかなと思います。
以上のように、伸びる時期、時間が取れる時期というのを考えると低学年のうちにできるだけ音読学習をやっておくことを強くオススメします。
学校で配布される音読ドリルや市販のものを利用してどんどんやってみましょう。
このサイトには、
のような音読にも適した教材があるようなので、これを利用するのがいいかも知れません。
低学年のうちは漢字と音読だけでもしっかりとやっておきましょう!
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