3月の合格発表をもって塾生が卒塾していきました。
教え子たちの合格率は非常に高かったものの、一方では残念な結果になってしまった生徒もいます。
毎年思うのですが、公立高校の入試の合否は理社で決まると感じています。
過去の卒塾生たちを思い出しても、ダメだった生徒たちはみんな理社で失敗していて、これに関しては塾業界の人なら共感できる部分があるんじゃないかと思います。
なので、結論としては「理社もしっかり勉強しておかないとダメだよ」ということになります。
都立高校入試を念頭に置いて話を進めます!
自校作成校
都立トップ校(自校作成校)を目指している人は、理社の得点は最低でも80点は取らなければなりません。
70点台になってくると合格が厳しくなってきます。
自校作成校の説明会に行くと分かると思いますが、
「ダメだった受験生は理社が出来ていない」
というお話が入試担当の先生からあると思います。
乱暴な計算(もちろん学校や倍率によって違う)ですが、
国数英は60点、理社は80点
というのがひとつの目安になります。
たとえば数学のように年度によって受験者平均が40点台、なんてこともあるので、3科に関してはそこまで高得点でなくても構いません。
言い換えると、「英数国で多少失敗していても理社できっちり80点以上を取れていれば合格する」ということです。
共通問題校
共通問題校は偏差値30台~60の高校まであるので、「○○点取れば合格」とは言い切れません。
各資料や受験ガイド等で自分の必要な点をまずは確認するようにしてください。
まずはひとつの目安として50~60点は確実に取れるようにしておきましょう。
塾では12月から過去問演習が始まります。
そして12月初旬の段階で、
「25点だった」
「30点しか取れていない」
という生徒が例年います(珍しくない)が、どの生徒もその後の12~2月の3ヶ月間は苦しむことになります。
「やればできる!」
とは簡単にはいきません。
入試は3年間の総合問題です。
入試までの3ヶ月で3年分をやり直すというのは相当キツいです。
当たり前ですが、5科バランスよく勉強しなければならず、理社ばかりに時間を費やせないからです。
なので次の学校のテストからは理社もしっかり取り組むようにしましょう。
不合格の原因は理社の失敗
自分の経験では「公立高校受験で不合格になる生徒の9割以上は理社の失敗が原因」となっています。
英語や数学と比べると軽視されがちですが、入試の合否を決めるという点では英数以上に大事な教科です。
入試問題の傾向が「思考力や分析力重視の入試」になってきてます。
基礎知識があるのは当然、その上で持っている知識を活かせるかが大事です。
理社の入試問題を見た瞬間、「やばい、難しそう」と感じる生徒は多く、問題も難化しています。
今後は得意な子と・苦手な子の差はますます拡がるはずです。
みなさんしっかりと勉強しておきましょう。
公立高校の入試は理社で合否が決まります!
中1、中2の人へ
この記事を読まれている中1や中2の方は、まずは学校の定期試験を受験勉強のつもりで頑張ってください。
「学校の定期試験で点が取れていないけど、入試では取れる」などということはありません。
詳しくは以下の記事も読んでみるといいでしょう。
学校のワークは必ず取り組み、その上で市販の問題集等を利用して理解を深めましょう。
下の項は中3向けですが中1や中2の人も読んでみてください。
「3年になったら頑張る」では間に合わないことが理解できると思います。
中3の人へ
この記事をいつ読んでいるかでアドバイスが変わってきます。
春
とにかく学校の進度に合わせて学習しましょう。
定期試験の勉強を4月から開始してください。
1学期は忙しいです。
部活の引退試合、体育祭、定期テスト、英検、漢検・・・。
ゆとりがあれば、1~2年の復習はしたほうがいいのは当然ですが、体力的にも精神的にもそんなゆとりはないと想像します。
なので、今やっている学習内容の理解に努めましょう。
部活が引退になるとゆとりができるので、復習していきましょう。
夏休み
当然1~2年の復習時期です。
とにかく復習です。
塾へ行っている人は・・・
塾に通っている人は夏期講習があると思います。
でも、夏期講習だけで十分かというとそんなことはありません。
個人の意見になりますが、講習テキストをやって復習した気になったらダメです。
よ~く、冷静に考えてください。
夏期講習は何日間ですか?
仮に20日授業があったとします。
たった20日で中1~2の2年分の復習が終わると思いますか?
講習テキストは期間内に全ての単元を終わるよう作られていて、そのぶんカットされた内容が多いです。
現実的には毎日塾の授業があり、宿題もあれば暗記もやらなくてはダメです。
なので、講習前後の準備期間やお盆休みを利用して、苦手単元の克服につとめましょう。
あっ、学校の夏休みの宿題も並行してやらないとだめですよ!
塾に行っていない人へ
市販のワークを一冊購入して完璧に仕上げましょう。
基礎知識が抜けている人は一問一答にも取り組んでみましょう。
ただし、入試は「覚えたら解ける」というものではないです。
このあたりのことは後述します。
スタディサプリなどを短期で利用するのもいいかも知れません。
受講料が安く、5科勉強できます。
塾に行っている人は1日5時間ほどの授業と、宿題をこなします。
やらなければ差が出るので、「一人じゃ勉強できない」という人は夏期講習だけ受講するという手もあります。
ある程度自由のきくまとまった時間が取れるのが夏休みです。
有意義に過ごしましょう。
秋
学校によっては夏休み明けすぐに中間テストがあるかも知れません。
なので、学校の勉強を進めていきましょう。
例年のことですが、「学校で公民が終わってないのに入試になった」というケースを見ています。
場合によっては公民の一部は自分で勉強する羽目になります。
社会の進度は注意しておきましょう。
秋は秋で忙しいです。
修学旅行、定期試験、合唱コンクール・・・。
土日は、高校の見学や説明会、模擬試験でつぶれていきます。
それでも夏から継続して復習は続けたいので、中間と期末の間や部活がないぶんの空いた時間を有効に使います。
模試の成績は要注意です。
理社が悪ければ早めに改善策を考えましょう。
冬
いくつか過去問を解きましょう。
また、模擬試験の得点データも分析します。
そうすると苦手な単元が分かると思うので、その単元を重点的に勉強します。
この段階で30点とか40点という人はマズイ状況です。
入試に前に合うかかなり微妙です。
それでも前を向いて頑張らなきゃ状況は好転しません。
自分を信じて1日1日大事に過ごしてください。
高いけどオススメ
↑この問題集はかなりよく出来ています。↑
ちゃんと取り組めば成績が(定期試験も偏差値も)上がりますが、高額の問題データです。
PCやプリンターも必要で基本的には塾用教材なのですが、個人でも購入できます。
塾の先生はテスト前のプリント作成がめちゃくちゃラクになるハズです。
「やれば点が取れる」ことは生徒自身が実感するので、テスト前になると「プリントください!」と行列ができます。
テスト前だけは?校舎イチの人気講師になれます。
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