保護者の皆様、お子さんの歴史の勉強についてお困りではありませんか?
「息子の歴史の点数がなかなか伸びない」
「どうやって勉強を進めさせればいいのかわからない」
「うちの子は記憶力がいまいちで…」
私自身このような悩みをよく耳にします。
しかし、社会は一度コツをつかんでしまえば確実に安定して点を取り続けることが可能な科目ですので簡単にあきらめてしまうのはもったいない!
今回はこのような悩みをお持ちの親御さん必見の内容、
「歴史の正しい勉強法」を1.用語の意味を理解させる2.歴史の流れをおさえさせる3.イメージしやすくするの3つにわけてご紹介します。
なぜ歴史の点数が伸びないのか?
「歴史の正しい勉強法」を押さえる前にまずは「歴史が苦手な理由」を知っておきましょう。
考えられる理由としては、
「単語の意味がわかっていない」「歴史の流れをつかめていない」「イメージができていない」
という3つが挙げられます。
近年の受験は以前に比べて「思考力」が重視される傾向にあるため、教科書の文字列だけを丸暗記したところで点数が伸びるとは限りません。
では「思考力」をつけるにはどのような勉強をするべきなのでしょうか?さっそくみていきましょう。
1.単語の意味を理解させる
歴史を苦手とする子どもは単語の意味を理解しないままとりあえず暗記してしまっているケースが非常に多いです。
これは一問一答形式や穴埋め問題中心の勉強をしている子どもにありがちで、穴埋めで〇がもらえたら満足してそれ以上考えようとしなくなってしまうことなどが原因です。
また、教科書で調べようにも教科書の説明は簡略化され過ぎていてわかりづらく、そもそも説明自体がないなんてことも。
縄文から現代をすべて網羅しようとおもえばこうなるのは仕方がないことなのかもしれません。
しかし、すでに十分に教養のある大人ならまだしも子どもにとってはこの「わかっててあたりまえ」を前提とする教科書だけで単語の意味まで理解するのは至難の業でしょう。
この「わかっててあたりまえ」というのは言い換えると「誰かに教えてもらってあたりまえ」ということができます。
つまり、教科書学習というのは学校や塾の先生や親といった大人の協力が前提条件としてあるということです。
では具体的にどのような協力が必要なのでしょうか?
それは用語の意味を質問してみるというとてもシンプルな方法です。
「織田信長って何した人だっけ?」
「え~っとね、楽市楽座やった人」
「よく覚えてたね。えらい!じゃあその楽市楽座って何だっけ?」
「うーんとね…」
という具合に。
もしお子様が言葉に詰まったり間違っていたりした場合は一緒に調べるようにしましょう。
さらに、正解していたらホメることもお忘れなく。
そうすれば子どもは親に自慢したいという気持ちになり、自発的に勉強するようになるはずです。
また、一問一答形式の問題集を解くときは問題文にでてくるワードにも注目させるようにしましょう。
例えば
「平清盛は1167年なんという役職に就いたか?」「太政大臣」
という問題があったとします。
この場合、「太政大臣」という単語だけでなく、
「『平清盛』は何をした人か」
「『1167年」にはほかにどんな動きがあったか」
「この時代の『役職』はほかに何があったか」
など、問題文に出てくる言葉の関連事項もあわせて勉強すると単語の意味理解も深まります。
歴史の流れをおさえる
歴史が苦手な子の特徴としてもう一つ上げられるのが「流れがわかっていない」ということ。
たとえば先ほど例に挙げた「太政大臣」というのが役職ということはわかっていても何時代の役職なのかまではわかっていないというような場合です。
これは時代ごとの単語と単語が結びついていないという理由で起こります。
なぜそのようなことが起きるのかというとこれも教科書に原因があります。
教科書はふつう「奈良時代」「平安時代」「鎌倉時代」というふうに時代ごとに章立てされています。
つまり「奈良時代の庶民の生活」→「平安時代の庶民の生活」といった同じ「生活」という括りで勉強するのではなく、「奈良時代の庶民の生活」→「奈良時代の政治」という同じ時代の別の分野を勉強することになるということ。
このように時代ごとに細かく区切られてしまっていては、時代の流れが理解できなくて当然ですよね。
よって、時代の流れを理解するためには「テーマごとに流れを押さえる」ということが重要になってきます。
具体的な方法としては、「政治の実権を握った人」や「荘園制の移り変わり」のように1つにテーマを絞り、そのテーマにおける歴史の流れをノートにまとめるのが効果的です。
また、テーマごとに解説してある参考書やネットを参考にしてみるのも良いかもしれません。
さらに先ほど述べた「親が質問する」という方法も有効です。
「生活」がテーマなら、「なんでこんな生活になったんだっけ?」「前はどんな生活だった?」「これからどうなった?」など、テーマごとの流れについて質問してあげましょう。
またその際「じゃあ庶民がそんな生活をしていたころ政治の実権を握っていた人は誰だったっけ?」のように派生させてみるのも記憶の結びつきを強める手助けになります。
イメージしやすくする
最後に、歴史が苦手な3つ目の理由「イメージができていない」という点について。
歴史の勉強の基本は文章を読んで理解することですよね。
しかし、人の名前や役職について文章を読んだだけで理解するのは容易ではありません。
そこでおすすめしたいのが、「図や写真でイメージを沸かせる」という方法。
教科書や資料集には文章だけでなく図や写真、イラストなんかも載っているので、イメージしにくい言葉や説明が出てきたときにはこれらを参考にするようにアドバイスしてみてください。
さらにはYouTubeなどの動画コンテンツで学ばせるのも良いでしょう。ただしその場合はついついほかの娯楽目的の動画を視聴してしまわないよう注意が必要です。
また、気分転換にお城や偉人たちのゆかりの地などに実際に訪れるのもイメージを沸かせるにはうってつけです。
まとめ
ここでこの記事の内容を簡単におさらいしておきましょう。
歴史の正しい勉強法は以下の3つ。
- 単語の意味を理解する
→単語の意味を子供に質問してみる - 歴史の流れを押さえる
→テーマごとにまとめさせる - イメージしやすくする
→図や写真を活用させる
本記事で繰り返し述べているように、基本的に教科書のみの勉強では思考力を鍛えるのは非常に困難のため、歴史の勉強には大人のサポートがかなり重要になってきます。
「私は子供に教えられるほどの知識がないから…」という方でも安心してください。
わからないところはお子さんと一緒になって調べれば大丈夫。
親の役割は知識を与えることではなく、正しい勉強法へ導くことです。
歴史が苦手なお子さんをお持ちの保護者の皆様、ぜひ今日にでも「最近、歴史の授業どこまで進んだ?」と質問してみてください。
そしてそこから徐々に話を広げていくことで、歴史の流れをお子さんといっしょにおさらいしてみましょう!
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