今回は高校受験で私立を受ける際、以下に当てはまる人に向けた内容です。
- 私立の推薦が取れない
- 私立の単願が取れない
- 私立の併願が取れない
要は私立高校の受験の際に、確約なり加点なり優遇なりを受けたいが、
「内申が基準に足りていないが、どうしても受けたい私立がある!」
という方に向けた内容になっています。
けっこう手数が多かったりするので、
「別にそこまでしてその学校を受けなくていいかな」
という人は、与えられた内申で行ける私立を受ければいいんじゃないかと思います。
ちなみにですが、欠席日数が理由で基準が満たせないという人は「【高校受験】欠席日数が多い・・・私立の受験は大丈夫なの?」をお読みいただけばと思います。
では早速いきます。
この記事は東京都の高校入試についての内容です!
オモテ向きの基準
各私立高校の内申基準を知るには
- 受験情報誌
- 募集要項
- 学校の先生
- 塾の先生
などから情報を知ることができます。
内申が基準に足りないときにすべきこと
内申が志望する私立高校の基準に足りないときにやらなきゃいけないことを最初に挙げます。
優先順位の高い順になっています。
1学期ダメだった人は2学期に巻き返しを図りましょう。
アドバイスがもらえます。
実は漢検・英検は毎日試験をやっています。
あまり期待はできませんが念のため。
塾に行っている人は相談してみましょう。
以上です。
少し詳しく説明していきます。
内申を上げる
基準に届いていないなら勉強して内申を上げればいいという話です。
授業態度や提出物に問題がないという前提で以下の点数を取るようにします。
既に1学期の定期試験が終わっている人は、自分の得点を確認して上がりそうな教科を中心に勉強しましょう。
注意点としては「1学期と2学期の平均で内申は決まる」ということです。(東京都は)
なので、「4」を狙うのであればその教科で平均80点取る必要があります。
「5」を取る→平均90点
「4」を取る→平均80点
「3」を取る→平均45点
「3」は平均45点としましたが、実際はけっこう幅が広いです。
先生によっては30点台の後半でも「3」がもらえたりします。
(ただし授業態度が良好であること、提出物をきちんと出すことが必要)
高校の説明会で入試担当に相談する
高校側が自身で設定した基準をどの程度守るかは学校によってバラバラです。
大事なのは、
「募集要項や受験資料で示されている基準が絶対とは限らない」
という点です。
これを知らない中学の担任や塾の先生は案外多いです。
家庭←→高校の間で約束が取れていれば、オモテ向きの基準に達していなくてもOKとなります。
基準をどの程度守るかですが、
- 基準は厳守、例外は認めない
- 1ポイント足りないときは相談に応じる
- けっこうユルユル
などのグループに分かれます。
人気校ほど基準厳守で、不人気校ほど基準に達していなくても譲歩してくれる傾向があります。
「どんな点数でも必ず合格を出すので受験させてください」とお願いしてきた高校が、人気校となった途端に「基準厳守でお願いします」と変わったり、その逆もあったりします。高校側の対応はその時々、具体的には生徒の集まり具合によって変わります。
なのでどうしても受けたい高校がある場合、まずは
「ダメ元でその高校の入試担当に相談してみる」
というのが大切です。
(とはいえ、早慶やMARCHの附属といった難関高はダメです。)
理想は説明会や高校見学に行った際に、入試担当の先生に直接相談することです。
説明会や学校見学のあとにはブースでの個別相談の場が設けられることが多いです。
まずはそこで相談します。
(個別相談会は人気校だと1時間以上待つときもあるので時間は余裕見ておきます)
成績は間違いなく聞かれます。
うろ覚えではなく、きちんと自分の成績(1学期の内申)を確認してから臨みましょう。
その際は「どうしても受けたい」という旨をハッキリ伝えます。
コロナ禍の現在、個別相談会への参加が難しいようだったら高校に電話して相談してみましょう。
相談に応じてくれる場合は担当の先生よりアドバイスや指示が出ます。
たとえば、
- 基準に足りないけど許可するので中学校の担任の先生に報告して入試相談を通してください
- 内申が○○になったら許可します
- 検定が取れたら許可します
- ○○が△△だったら許可します
といった具合です。
人気校であれば「とにかく内申基準を満たしてください」と取りつく島なく言われることもあります。
それでも、ダメ元で相談してみるのがいいでしょう。悔いを残したくないのであれば。
ちなみにですが、相談に乗ってくれるのは圧倒的に第1志望の場合です。
(推薦や単願のお願いですね)
第1志望だとかなり譲歩してくれる学校はけっこう多いです。
(2ポイント足りないとかだとけっこう聞いてくれる学校はありますね~)
併願だとちょっと弱くなります。
最後に「○○が△△だったら許可します」について。
たとえば、以下のようなケースがあったりします。(らしい)
あまり詳しく書くと各方面にご迷惑をおかけする可能性があるので、私からハッキリとは書けませんが、上のtweetにあるように会場模試の偏差値を判断材料にする学校があるかも知れません。(東京都内の学校でも)
実力(偏差値)はあるけど、内申が・・・という場合は、模試偏差値を伝えてみてもいいかも知れません。
この場合、申告した偏差値を証明する必要があります。
模試成績票をカバンに忍ばせておき、必要であれば説明会での個別相談で入試担当の先生に見てもらいましょう。
ただし、デリケートな部分なので仮に模試の成績で併願が取れてもお友達には言わないようにしましょう。
「偏差値は見ない」が東京都のルールなので。
- とにかく高校と相談しましょう。
- その際は入試担当の先生がいいです。
- 説明会後の個別相談には必ず行きましょう。
検定を取る
ほとんどの学校で加点項目があります。
主なものとしては・・・
- 部活を3年間やった
- 3年間皆勤
- 委員会活動をやっていた
- 縁故
- 英検、漢検、数検を持っている
などです。
該当すれば1~2ポイントの加点があります。
ポピュラーなのは英検ですが、今回オススメするのは漢検です。
なぜ漢検がよいかは別記事で詳しく説明しています。
端的に言えば、試験を毎日やっているという点がgoodです。
たとえば11月になって、
「マズイ、どうやら基準に届きそうにない。でも漢検を持っていたらなあ・・・」
というときに使えます。
試験は毎日やっているので、2学期の期末試験終了後に受けに行く生徒が毎年います。
結果は10日ほどで出ます。
なので、11月末に受けてもギリギリ入試相談に間に合うというわけです。
学校によっては「入試相談に間に合わなくても出願までに合格してくれればいい」というところもあります。
(この場合だと、中学←→高校の入試相談は経ないので特殊な動きになります。詳細は割愛。)
意外にこの方法を知らない塾の先生が多いですが、けっこう使えるワザです。
昨年の卒塾生にも、2学期期末終了後から1週間漢検の勉強をして受験→漢検3級&準2合格で基準を満たした生徒がいました。
3級は当然として、準2を持っていれば「準2を持っているなら・・・」とけっこう譲歩してくれる高校はあると思います。(というか、あります)
ちゃんと1週間対策をすれば3級は余裕、準2に届いても全然不思議じゃないと思いますよ。
検定は受けて損はありません。
英検が終わっても漢検なら入試相談直前まで受検できます!
中学の先生に相談
次は中学校の先生に相談してみることをお勧めします。
とはいえ、これはあまり期待できない方法です。
「学校の先生が高校に相談してくれて併願が取れた」というケースがあるにはありますが、極めてレアケースです。
やっぱり入試は公平・公正であるべきです。
また、「内申が足りないけど何とかして欲しい」という生徒全員のために動いたら、学校の先生方もパンクします。
なので、「特定の生徒に対して便宜を図る」というのは難しいのでしょう。
それでも、どうしてもその私立を受けたいときのみ相談してみましょう。
(最初に言ったように期待できないので、ダメ元で)
相談する先生は・・・
- 担任の先生
- 進路担当の先生
です。
ちなみに、「担任では話が通じなくて、最終的には進路担当の先生が登場」ということは高校受験ではけっこうあります。
ちょっと話が脱線しますが、受験指導の経験に乏しい担任だと生徒(や保護者)たちは苦労します。
たとえばですが、「絶対に併願は1個しか受けられない」と信じこんでいる先生は案外多いです。
実際にはそんなことはなくて、複数校の併願を取れるケースは存在します。
入試システムへの理解が不十分な先生もいるので注意が必要です。
なので今回の場合に限らず、受験や入試のことで困ったら担任だけでなく、進路担当の先生にも相談することが大事です。
進路担当の先生は入試に詳しい場合が多いので適切なアドバイスがもらえると思います。
塾の先生に相談
各高校のHP内”説明会のお知らせ”の中に「塾関係者対象の説明会」というものを見たことがある人も多いんじゃないでしょうか?
「塾関係者対象の説明会」 は「受験生向け説明会」よりも踏み込んだ内容の話が聞けます。
つまり塾の先生は一般の方が知らない情報を持っている場合があるということです。
なので塾に通っている人は塾の先生に相談してみましょう。
とはいえ、このあたりは先生や塾によって大きく違いがあります。
- 説明会にたくさん顔を出し高校の先生とも直接話をして、たくさんの情報を持っている先生
- ほとんど説明会に参加しないし、進路指導の知識もあまりない先生
ホントに先生によって差があります。
また今回のような「内申が足りないんですけど何とかなりませんか?」といった場合の対応も千差万別です。
- 積極的に動く先生
- 動こうと思えば動けるが、敢えて動かない先生
- 情報を持っておらず動けない先生
タイプは様々ですが仮に「積極的に動く先生」であっても、最終的には高校側から
「生徒さんに本校の説明会と相談会に参加するようお伝えください」
と言われることがほとんどです。
なので結局は前述の「高校の説明会に参加する」が必須となります。
確かに間に塾が入ったほうが話はスムーズです。
場合によっては個別相談・出願パターン等が特殊な動きになるので、入試に精通している塾の先生が間に入ったほうが話は早いですから。
ただ、高校側は最終的には本人を見て決めたいわけです。
よって 「高校の説明会に参加する」 というのが必要になるわけです。
最終的には受験生本人とその保護者は高校の説明会に参加する必要があります。
そういう点では塾に行っていない子であっても説明会に行き、担当の先生と話をすれば塾に行っている子と同じ話が聞けることになります。
だから、「塾に行っている子は有利」だとか、「塾に行っていない子は不利だし、不公平だ!」みたいなことはありません。
最後に受験生の皆さんへ
ここまで長々と書いてきましたが、私も一応塾の先生なので、最後にセンセイらしいことを。
- 合格は自分の努力で掴むものです
- 周囲の人から応援してもらえる人になりましょう
「内申を上げて基準をクリア」にしろ「検定を取って加点」にしろ必要なのは自分の努力です。
行きたい学校や受けたい学校があるのなら、打つべき手は打ち、すべき努力はするようにしましょう。
また、「高校に相談に行く」「中学の先生に相談」「塾の先生に相談」では、
「この子のことを応援したいな」と思ってもらえるかがポイントです。
厳しい言い方をすれば、「授業態度が悪い」とか「宿題はやらない」とかでは、高校・中学・塾の各先生も「何とかしてあげたい」という気持ちは起きません。
- コツコツ努力を続けてきた
- 色々な物事に真面目に取り組んできた
そういった日々の行いを見てくれている人は必ずいます。
そして君が困っているときには応援してくれるはずです。
なので、色んな人から応援してもらえる人になってくれると個人的には嬉しいです。
みなさん、受験勉強頑張ってください!
それではまた!
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