以前の記事で休校措置中の娘に「スタディサプリ」をやらせることにしたと書きました。
・動画やZOOMで塾の良さが半減している
今回はスタディサプリのレビュー記事です。

指導歴20年の塾講師がマジメにレビューしました!
- 月額2,178円
- 小4~中3
- 中学受験、高校受験にも対応
- 動画授業
- 自宅のPC,スマホ,タブレットを使用
- テキストは郵送か自宅で印刷
- 学校教科書に準拠した動画もあり定期試験対策としても使える
今回は小中学生向けの記事になります。
大学受験用のスタディサプリは公式HPをご確認ください。
↓高校講座・大学受験講座の詳細はこちら↓
【スタディサプリ】高校講座・大学受験講座

料金
スタディサプリの料金は月額2,178円です。
集団塾の単価は計算してもらえれば分かると思いますが、1時間あたり900~1,100円程度が一般的です。
なので費用の面で言えばスタディサプリは相当安いです。
これは長期的に見るとかなりの差になります。
例えば中1から塾に通い、高校受験を目指すとします。
もし塾に通うと中学3年間でかかる塾代は総額120万円以上が普通に必要です。
これは話を大げさにしてるワケではなく一般的な額です。
(中1で30万円,中2で30万円,中3で60万円。講習費、教材費、維持費等込み)
これに対してスタディサプリは
2,178円×3年(36ヶ月)=78,408円
です。(当然5科完備、前学年の復習や次学年の先取り学習も可能です。)
これにテキストを郵送してもらえばその費用だったり、自宅で印刷すればインク代などが必要となります。
もちろん通信費やスマホ代とかも必要になるワケですが、多くの家庭にネット環境がある現在ではココはあまり考えなくてもいいかも知れません。
なので、3年間の受講料とテキスト代(インク代)で総額10万円以下といったところでしょうか。
ここで授業料についてまとめておきます。
- 一般的な学習塾
→1時間で1,000円程度 - スタディサプリ
→1ヶ月で2,178円
受験までのトータルで考えると、
・一般的な塾→3年間で120万円
・スタディサプリ→3年間で10万円
なので
3年間で100万円以上違ってくる
ということになります。
対象学年は小4~中3
大学受験用のプログラムとして有名なスタディサプリですが、ここでは小中学生向け講座に絞って書きます。
小学生は小4から勉強できます。
先ほども書きましたが、前学年の復習や次学年の予習も可能です。
なので学力、学年問わずに勉強を進めることができます。
ウチの子も現在5年生ですが、モノによっては中学生向けの動画を見せたりしています。

/現在、小5なのでホーム画面は5年生の講義が表示\
↓
↓

/中1国語の動画一覧。好きに視聴可能\
↑画像でわかるように各教科書準拠の講義もあり、定期試験対策としても使えます。
塾の生授業だとその内容の授業は1回しか聞けませんが、動画なので好きなときに何度も視聴できます。
- スタディサプリは無学年学習が可能。復習も先取りも自由です。
中学受験、高校受験にも対応
スタディサプリは受験にも対応しています。
たとえば↓、小5の社会ですが応用講座は受験対策用です。基礎&応用で社会だけで51講義!


次は中3用講義の画面です。
赤枠で囲んだように受験用の講義動画もあります。
ここでも確認できると思いますが、スタディサプリには以下の3つの講義動画があります。
- 日常学習用
- 教科書準拠の定期試験対策用
- 高校受験対策用
何度も言いますが、どの学年のどの授業を何回見ても月2,178円は変わりません。
たとえば、個別指導塾に通って定期試験の度にコマ数を増やして授業料が高くなるなんてこともありません。
動画授業について
私は前職場や現職場で、新入社員に対する授業研修もしています。
また、生徒の保護者(学校の先生)からの依頼で、公立小学校の先生方の勉強会に参加、模擬授業を行い参考にしてもらったりもしています。
他にもコロナ禍の影響で映像授業に切り替えたいくつかの大手塾の授業動画を見ることの出来る立場にあったりもします(ここでは詳しくは言えませんが・・・)。
なので多くの塾講師や学校の先生の授業を見てきています。
そこでスタディサプリの授業をチェックしてみました。
で、結論から言うと”十分合格レベル”というのが正直な感想です。
ごく普通の講師ではこの水準の授業はけっこう訓練しないと難しいかなと思います。
特に学生講師と比べるとその差は歴然です。
冷静に考えてみれば分かると思いますが、オンラインでの授業というのは全国の塾や通信教育がライバルとなります。
以下は塾業界にいる自分への戒めでもあるのですが、これまでの塾というのはその地域で一番の塾を目指していれば生徒が集まっていました。
当面のライバルというのは近隣の他塾だけというのが今までです。
ところが、今回のコロナ禍によってオンライン授業が普及したことで、競合相手は全ての塾、全ての教育プログラムになったわけです。
県大会レベルで十分だったところが、急に全国大会上位レベルの実力を求められるような状況です。
もちろんこれまで塾で行ってきた生授業には良いところがたくさんあります。

たとえば、机間巡視をして生徒の理解度を確認したり、発問を多くして授業に集中させたりなど。
だからこそ塾は高い授業料をいただけてきたのですが、単純に動画授業やZOOM授業で比べるとやはりスタディサプリに一日の長があるのかなというのが率直のところです。
小中高生がいらっしゃる保護者の方も、塾が動画授業・ZOOM授業ということであれば地元の塾にこだわる理由がなくなりますよね。
そういう意味では既存の塾はけっこう厳しい勝負に挑んでいくことになるんじゃないかと思います。
しばらく動画授業でいくのならスタディサプリ以上の授業が配信できなければ高い授業料をいただく理由がなくなっちゃいます。

スタディサプリの授業は動画授業としてはとてもわかりやすいよ。
自宅のPC,スマホ,タブレットを使用
授業動画は手持ちのパソコンやスマホを使います。
スマイルゼミのように専用の端末があるわけではありません。
なので、スマホやタブレットを持っていない方は準備をする必要があります。
ウチでは主にパソコンで見ています。
スマホだと「ちょっと小さいかな」という印象があるので、気にされる方は注意が必要です。
スタディサプリは2週間の無料体験が出来るので、心配な方は体験してみて確認されることをオススメします。
子どもの習い事で保護者にかかる負担はお金だけではありません。
必要であれば教室までの送り迎えが必要となります。
たとえば中学3年生が週4日で塾へ、となると送迎の負担はかなりのものになります。
スタディサプリはデバイスさえあれば好きな時間に好きな場所で授業動画を見ることができます。
自宅にあるパソコン、スマホ、タブレット端末ですぐに授業が受けられるよ!
テキストについて
テキストは以下のどれかで入手します。
- PDFファイルがあるので自宅で印刷
- PDFをUSBなどに落としてコンビニや印刷屋で印刷
- スタディサプリに送ってもらう
①は自宅のプリンターを使うので紙とインク代が必要になります。
②はコピー代(印刷代)が必要です。A3用紙に2ページ集約印刷するなどしてコストを下げたいところです。
③ですが、1冊1,200円でテキストを送ってもらえます。
1冊1,200円は高い!と思う方もいるかもしれません。
でも塾のテキスト代はもっと高いですよ。
これは塾によって異なりますが、テキスト代はだいたい1冊4,000~5,000円で設定していると思います(維持費や関連費等で純粋なテキスト代が分からないようにしている塾も多いと思いますが)。


各教科のテキスト、問題を見ましたがちょっと問題数が少なめかなという印象です。
たぶん、問題数を絞って各回を短い時間で効率よく学習させたいという運営の意図があるような気もしています。
なので演習量は多めがいい!というご家庭は別途市販の問題集を買ったほうがいいように思います。
あっ、紙に出力する問題とは別に↓のようにアプリ的に使える問題もあります。


- 塾と比べたらテキスト代は安い
- 問題量は多くないので別途問題集を用意したほうがよい
教科書準拠の動画講義がある
前述のように中学生向けの講義には科目により教科書に準拠した動画も用意されています。
残念ながら小学生の動画は単元毎の動画のみです。
一応、中3で調べましたが自分の住んでいる市の採択教科書は全て含まれていました。
国語の教科書準拠対応の動画を見ましたが、ポイントを分かりやすく説明していました。
試験勉強にも使えると思います。
(塾に行っている子もそうですが、ノートを見返し学校のワーク等をメインでやるようにしましょう。塾やスタディサプリの試験対策はあくまでサブです)
社会と理科が教科書ごとに準拠していないのは残念です。
単元別の基礎講座をやった上で学校のワークをやりこむようにしましょう。
スタディサプリの欠点
個々の欠点や気になるところは各項目で触れたつもりなので、ここでは全体的な欠点を挙げます。
これはスタディサプリに限らず、スマイルゼミや進研ゼミなどのオンラインや通信教育のデメリットになります。
それは”勉強する環境が手に入らない”ということです。
ここで塾のメリットを挙げておきます。
【塾のメリット】
- 自習室が利用でき集中して勉強に取り組める。
- 分からない問題は空いている先生に質問できる。
- 理解が不十分であればフォローが期待出来る。
- サボっていれば先生から突っ込みが入る。
- 塾に行けば勉強せざるをえない。
簡単に言うと塾に通えば「勉強できる環境、勉強する環境が手に入る」ということです。
で、オンライン講座や通信教育にはそれがありません。
また「一緒に頑張ってくれる友達」もいません。
人間の成長は環境に左右される面が大きいというのが私の考えです。
そういう点で”頑張れる環境”がないといのはマイナスかなと思います。
スタディサプリを検討している方はそのあたりも考えてみるようにしましょう。
一応、スタディサプリには保護者向けのサポートがあるので画像を添付しておきます。
子どもの学習状況(科目、単元、確認テスト結果、勉強時間)が確認することが出来ます。
詳細を確認する→スタディサプリ
まとめ
塾講師とういう立場、実際にスタディサプリを子どもにやらせている保護者の立場でこの記事を書いてきました。
コロナの影響でこれまで塾が持っていた強みが薄れ、オンライン講座や通信教育に注目が集まっています。
今回取り上げたスタディサプリですが、実は2月に値上げをしています。
にも関わらず問い合わせは普段の4~5倍増えているようです。
昨年の初冬だったか、『塾と教育』という情報誌を読んでいたところ「集団塾に入った生徒の半分は成績が上がり、半分は成績が下がる」という記事を目にしました(確か10月号か11月号)。
「半分の生徒は成績が下がる?そりゃあダメな塾だなあ」と思ったものですが、結局塾に行って成績が上がる子がいれば、下がる子も少なからずいます。
現在の社会状況、費用、効果、子どもの性格など総合的に考えるようにしましょう。
我が家の場合も結構考えて、上の子はスタディサプリ、下の子はスマイルゼミをやらせています。
悩んだ場合は資料請求や体験をするなどして、お子さんに合った学習プログラムを探してあげるようにしましょう。
きっと合うものが見つかるハズです。

お子さんに合った学習が見つかるといいですね!
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